国際バカロレア認定幼稚園が気になる人
「国際バカロレア(PYP)認定幼稚園が気になるけど、具体的に毎日どうやって幼稚園でバカロレア学習をしているのかな?
実際に通っている人に、わかりやすく国際バカロレア学習の流れを聞きたいな。
合わせて、どのような効果があるのか、将来どのように役立つのかも知りたいな。」
こういった疑問にこたえます。
国際バカロレア認定幼稚園に年長の子と年少の子が通っており、今の時点で5年ほどお世話になっています。
私が卒業した社会人向け大学が、都内のバカロレア小学校などと深い関わりがあるということもあり、子供が生まれる前からバカロレア幼稚園に関心がありました。
今回は、5年通った経験からのバカロレア学習の具体的な流れや、家庭でどのようなサポートが必要なのかなどをご紹介します。
国際バカロレアとは
まず前提として、国際バカロレア認定幼稚園(PYP)の学習プログラムは、読み書きそろばんのようなお勉強とは異なります。
詳しくは国際バカロレア機構の公式HPを参照していただければと思いますが、
ざっくり紹介するとセントラルアイディアがあり、この学習者像を目指して情報収集をしたり実践をしていく流れとなります。
>>国際バカロレア(International Baccalaureate)の公式サイト
↑※英語サイトです
現在文部科学省が導入を推進している探究型学習もバカロレアのカリキュラムを模範しているとも言われており、
将来の進学先が私立公立問わずこれから役立つ学習です。
1つのテーマごとに3ヶ月ごとぐらいかけて学ぶ
学ぶテーマはどんどん変わっていきますが、大体3ヶ月区切りくらいで学びます。
国際バカロレアの先生の言語は母国語
国際バカロレアを教えるための公式の言語は定まっていないので、母国語で学習します。
通っている幼稚園の場合は日本語です。
英語教育にも力を入れており、ふだんからネイティブの先生が数人いるので、英語活動をしつつ+バカロレア学習という日もあるようです。
↓バカロレア幼稚園の感想はこちらもどうぞ。
国際バカロレア(PYP)認定幼稚園の学習の流れ
おおまかな学習の流れは以下です。
・まず自分が知っていることをどんどんあげる
・調べ物や実験をする
・まとめていく
・発表する
順にご紹介します。
先生がお題を出して、まず自分が知っていることなどをどんどんあげる
まず、学習テーマに入る時に先生がお題を出します。
幼稚園児なのでかたくるしいものではなく、「みんなと仲良く遊ぶにはどうすれば良いのかなー?」などという感じです。
それに対してどんどん子供が意見を出し、先生がどんどん黒板やふせんなどに書いていきます。
家庭で調べ物の宿題が出るときもある
テーマによっては家庭への宿題が出るときもあります。
「街なかにある〇〇を見つけてきてください」とか、「日常生活での〇〇を記録してきてください」などという、調べ物系の宿題が多いです。
小学校のような計算プリントみたいな学習宿題ではないので、そこまで家庭への負担はありません。
日々の生活の延長で出来る範囲程度です。
実験する
自然や科学などを調べるテーマの時は、実際に幼稚園で実験したりします。
こうやって、自分の生活とどのように関わりがあるかなどを学習していきます。
こういうのも子どもたちは楽しそうにやっているようです。
まとめていく
色んな意見や調べたものが集まってきた時点で、グループやクラスで話し合ってどんどん意見をまとめていきます。
年中から年長くらいになると、ひらがなの読み書きが出来るようになってくるので、子どもたち自身で大きな紙に書いたりふせんを分類したりしてまとめていっているようです。
年少はまだまだひらがなが出来ないので、4~5人のグループごとに先生がついたりしてまとめる補助をしているようです。
発表する
まとめたものをグループごとにクラスの前に立って発表していきます。
それに対して、クラスのみんなからのフィードバックもあり、より学びが深まっていきます。
バカロレア学習による効果
幼稚園児ながら、日常の中のちょっとしたことでも考えて調べてみるという習慣がついてきたように思います。
私は将来AIに取って代わられないためには「考える力」が最重要だと思っているので、幼児期から日々バカロレア学習によって身につけられるのはとても良いことだと思います。
幼稚園児ながら調べて発表するというのも、国際社会を生き抜くディスカッション能力が鍛えられていると思います。
発表するときも堂々と発表しているので、小学校以降もその調子で頑張っていってほしいです。
バカロレア学習は将来どのように役立つのか
バカロレアを学び続けることにより、将来海外の有名大学に入りやすくなるという利点もあります。
もちろん、バカロレアの学校に通っているだけではいけませんが、しっかりと学習しつづけて国際バカロレアの修了資格を取得すれば海外有名大学の入学にも役立ちます。
日本の文部科学省の動きも活発
まだまだ国際バカロレアについての認知度は低めですが、文科省も普及拡大を目指して有識者会議なども活発に行われております。
日本にもバカロレア認定資格で入れる大学がどんどん増えています。
高校入試にも有利です。
こちらにIB認定校一覧も掲載されています。
その他国際バカロレア認定幼稚園への疑問など
通っている保護者目線から国際バカロレア幼稚園への疑問にこたえてみます。
国際バカロレア学習は家庭の負担はどのくらい?
幼稚園ごとに異なると思いますが、先程少しふれたように、調べ物学習の手助けをしたりする程度です。
ちなみに毎テーマごとではなく、一年に1~2回程度の印象です。
私としてはほとんど負担は感じておりません。
親が英語を理解できないとダメ?
国際バカロレアの言語は定まっていないので、母国語(日本語)でOKです。親の英語のスキルは関係ありません。
インターナショナルスクールなどでは親の英語スキルが求められるかもしれません。
お便りなどは日本語版と英語版両方作成してくれているので、逆に海外の方でも通いやすいのではと思います。
デメリットは?
国際バカロレア学習をするデメリットはほぼ皆無だと思います。
バリバリのお勉強系幼稚園で読み書きそろばんをガッツリ習わせたいという方にとっては、そのようなお勉強時間は少なめになるのかな?と思います。
バカロレア学習を取るか、お勉強を取るかという選択です。
しかし、通っている幼稚園でも英語や読み書きやちょっとした算数の基礎みたいな事はやってくれており、その他は自分で塾や通信教育で補っているのでうちの場合は問題なしです。
>>うちが活用しているワンダーボックスというSTEAM通信教育についてはコチラ
ちなみに国語や算数などの能力は小学校低学年あたりでほぼ横並びになるという結果も有り、
私としては幼児期に「考える力」や「生き抜く力」みたいな非認知能力を付けてくれるバカロレア学習の方が大事かなと思います。
↑この本によると非認知能力は幼児期に身に付けるほうがコスパが良いそうです。
国際バカロレア認定幼稚園の学習の流れまとめ
通っている保護者目線での国際バカロレア幼稚園の日々の具体的な学習の紹介でしたが、日常が全て学びのような感じなので、子供の成長がとても感じられます。
大人顔負けのディスカッションなど、こちらが「もっと成長しなければ」と思うこともたくさんあり、国際バカロレア幼稚園を選んで本当に良かったなと思います。
これから国際バカロレア幼稚園を検討している方の参考にしていただければ幸いです。